内科・漢方内科

Internal Medicine / Chinese Medicine

漢方内科の特長

  1. 体全体を診る「全人的医療」
    • 漢方内科は、症状のある部位だけでなく、体全体のバランスを重視します。西洋医学では異常が見つからない場合でも、体質や気・血・水の乱れを整えることで症状の改善を目指します。
  2. 慢性症状や原因不明の不調に効果的
    • 頭痛、冷え、疲れ、肩こり、生理不順、胃腸虚弱など、長年続く不調や原因不明の症状に対して、漢方薬で体質改善を図ることで効果を期待できます。
  3. 副作用が比較的少ない
    • 西洋薬に比べて副作用が少ないとされ、長期的な服用が可能なことが多いです。高齢者や体力が低下している方にも適しています。
  4. 自然由来の薬剤を使用
    • 漢方薬は、植物や鉱物など天然素材から作られており、自然の力を活かした治療が行えます。
  5. 病気の予防にも対応
    • 病気になってから治療するだけでなく、体質改善を通じて未病(病気になる前の不調)を整えることができます。
  6. 心と体のつながりを重視
    • ストレス、不安、不眠など、精神的な不調も体のバランスの乱れとして捉え、心身両面からのアプローチが可能です。
  7. 西洋医学との併用が可能
    • 漢方内科は、西洋医学の治療と併用できることが多く、相乗効果を期待できます。たとえば、抗がん剤の副作用軽減などに用いられるケースもあります。

事例紹介

(よく訴えられる症状の中から抜粋)

49歳の女性。コロナ感染から6か月経過しても疲労感、味覚異常による食欲不振が続くため、病院で精密検査を受けたが特に問題ないといわれた。その後、私の外来を受診した。漢方的な専門診療を行い、長期にわたる気の低下(これを気虚という)に伴う体のひずみと考えられた。そこで補中益気湯を処方したところ、1か月で食欲も出てきた。3か月ほどで疲労感もとれて仕事もコロナ前の状態にできるようになったと喜ばれた。

13歳の女性。1年くらい前から朝起きれなくなり、それに伴い学校に行けず引きこもりが続くようになった。カウンセリングなども受けたがうまくいかなかったため私の外来を受診した。外来初診時は顔色も悪く、食事もとれていないので痩せ気味であった。漢方的な診察の腹診(お腹をみます)から小建中湯を中心とした漢方を処方した。1か月には家人から朝起こされるものの学校にいけるようになった。2か月時には自分から朝起きて学校に行けるようになったと明るくなって、家人からも喜ばれた。その後も治療継続している。

52歳のやせ形男性。3か月前より、夜間に足がつるようになった。西洋医学的な血液検査では異常がみられなかった。鎮痛剤などを処方されたが飲み続けることが心配になり私の外来を受診した。腹診所見から腹部の筋肉の緊張が強いことから芍薬甘草湯を処方した(足の問題でもお腹の診察をすることころが漢方の面白いところです)。内服当日から足のつりもなくなり、1週間で治療は終了した。「漢方ってこんなに効果あるんだ」と喜ばれました。

46歳の女性。3年前に乳癌の手術を行い経過はよかったが、最近ほてり、汗がひどくなった。婦人科でホルモン治療をすすめられたがホルモン治療は怖く、漢方治療を希望され私の外来を受診した。漢方診察で目にクマがあり舌の色も悪く瘀血(おけつ:血のめぐりが悪いこと)と判断し、桂枝茯苓丸を処方した。2か月後にはほてりも気にならなくなった。さらに2か月経過するころには汗もほぼなくなり、またもともとあった便秘が快便となり、全身状態も安定した。その後も服用していると調子がよいため継続している。

35歳の女性。元来冷え症があり、冬場はいつもしもやけで手足は赤ぎれ状態であった。軟膏など処方されていたがなかなか冷え症は改善しなかった。夏場も厚着が必要であった。秋口に冷え症の体質改善をしたいと私の外来を受診した。手足は氷のように冷たかった。腹部の手術の既往および腹部の緊張などから当帰四逆加呉茱萸生姜湯を処方した。軟膏も併用した。6か月後、今年の冬場はしもやけの程度が軽くなったと喜んでいる。また気のせいか、月経痛も改善し長年の冷えがよくなったと喜んでいる。

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